國本建築堂では新たな試みとして場づくり、間づくりという事を考えています。
國本建築堂の『堂』の字の意味にも含まれる。『人が集い語らう場所』
まずは國本建築堂が事務所を構えるここ尾道市からスタートしようと考えています。
この場所の名前は『ヒトトマ』
尾道でやりたいことを実現するきっかけになる、シェアキッチン、一日一組限定の小さな宿、ギャラリースペースが併設された小さなビレッジのような場所です。
お店を開きたい人、美味しいものを食べたい人、移住したい人、家具や雑貨が好きな人、尾道が好きな人。様々な人の出会いと会話が生まれて、ゆるやかな繋がりが育まれる。
この場所からいろいろなコトが始まり、尾道での「豊かな暮らし」が拡がります。
どうしてこの場所を人が集まる所にしたいかというお話。
2011年に現在事務所を構えている尾道市西久保町のこの土地(約300坪)に出会い購入。
工事中にご近所の方や、作家林芙美子のファンであるという方々から
「ここは林芙美子の恩師であり作家名の名づけの親でもある小林正雄先生の家」という事を知らされる。
解体中に小林正雄氏の近衛隊時代の日記を仏間の壁の中から発見。
当時ご健在であった池田康子さんとお会いし寄贈させていただく。
小学校教師であった小林先生はここで塾も開いており、そこへフミコも通っていたという事でした。
今でも、「小林先生の塾があった場所かな?」と懐かしまれる方に時々お会いします。
ここで開業し12年という時が流れる中で、この場所にたくさんの方の思い出があり、出会いがあり、ここから大きく羽ばたいていった方々がおられるという事を感じていました。
私たちが購入した時のこの土地は↑写真のように少し荒れ果てたさみしい感じのする場所でした。
母屋の改修をし庭に木を植え、芝生を敷き、離れ・蔵と1件づつ改修していきました。
木々が育ち、すべての棟の改修がひと段落し、やっと準備が整ったところです。
これからここでたくさんの出会いと物語がスタートすることを楽しみにしています。