神聖と日常の「間(あわい)」
備後国一宮・吉備津神社。その神聖な領域と、川沿いに営まれてきた地域の暮らしという、日常の領域。
新市町のこの古い町家(もとは迎賓館だったようです)は、まさにその境界――「間(あわい)」に位置しながら、長い年月にわたってこの町の歴史をずっと見つめてきた建物です。
これまでブログで少しずつご紹介してきた改修工事、第1期工事は10月中旬ごろに一旦終えます。そこで今回、この場所に「間(あわい)」という名前をつけることにしました。
神聖な場所と、日々の暮らしの場所。そのどちらにも属さず、けれどどちらの記憶も受け継いできた町家だからこそ、この名前がふさわしいと私たちは考えています。
建築堂は、この建物をただ改修するだけでなく、地域の宝として大切に残し、この先も維持していくことに大きな意義があると考えています。古いものを壊して新しくするのではなく、これまで積み重ねられてきた時間や記憶をできる限りそのままの形で、次の世代へつないでいくこと。それが建築設計のプロである私たちにできる、ひとつの役割だと思うからです。
これから少しずつ、「間(あわい)」の姿をより多くの方の目に触れる形でお届けしていきたいと思います。そして、この場所に共感してくださる方々とともに、活用の可能性を広げていくことができれば――そう願いながら、この活動を続けています。
これからの「間(あわい)」の歩みを、どうぞ見守っていただければ嬉しいです。

通りに面した側のこの出格子。
他の場所の修復工事中に突然割けて落ちそうになっていました。経年劣化に耐えられなくなったようです。きっとこの1期工事の間に修復して欲しかったのでしょうね(笑)
ですので、急遽こちらの工事も追加となりました。
一旦出格子を取り外していきます。



折れてしまった箇所を新しく作り直し、組み直していきます。


一度取り外したとは思えません(笑)


